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ユニバーサルデザインとは?目的・歴史や学校での実際の事例をご紹介!

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先輩に聞けないこと+α
この記事を書いた人
あひる

元中学校教員のデジタルマーケター・webライター!
教員の仕事は多様化して、多忙になっている現状があります。
本来やるべきことに時間を使えない、今の現状を打破するためにお手伝いできればと思っています。
教員として大事なのは「授業」と「生徒理解」だ!

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「あなたは”ユニバーサルデザイン”についてどう考えますか?」そう聞かれたときに、咄嗟に答えることができますか?

内心ドキッとした人も多いと思いますが安心してください。

きっと同じように思っている方も少なくないです。

ひよっこ
ひよっこ

もう、どきどきが止まらないっす!

あひる
あひる

私も昔、管理職に上記の質問されて答えられなかったから!

意識していないだけで、実際には、私たちの身の回りにはユニバーサルデザインが溢れています。

今回は、ユニバーサルデザインと学校での実際の事例についてご紹介していきます。

この記事はこんな方におすすめ

・ひよっこのみなさん

・ユニバーサルデザインをよく知らない

今回のユニバーサルデザインと類似のテーマである「インクルーシブ教育」についてはこちらに詳細がありますのでぜひご覧になってください。

ユニバーサルデザインとは?

そもそも、ユニバーサルデザイン(universal design)は、ノースカロライナ州立大学(米)で建築や物のデザインを研究していたロナルド・メイス教授によって提唱されたのがはじまりです。

障害や年齢、性別等に関係なく誰もが平等に使いやすいデザインという考え方です。

自身も身体に障害があり、車いすを使用していた彼は、「障害者の為の特別なもの」になってしまうことで健常者との障壁があると考え、「誰もが平等に」という視点を重要視しました。

その中で彼は、次の7原則をあげています。

1.公平性 

2.自由度 

3.単純性 

4.わかりやすさ 

5.安全性 

6.身体への負担の低さ

7.空間性

これら原則を踏まえたユニバーサルデザインの一部が、スロープや多機能トイレ、お釣り返却口が低い位置にある自動販売機等になります。

たしかに、障害の有無・性別・年齢等に関係なく、多くの人が使用しやすいよう工夫されていますよね。

ユニバーサルデザインの目的とバリアフリーとの違い

ユニバーサルデザインとバリアフリーは、よく一緒に語られるものですが、その目的とアプローチは異なります。

ユニバーサルデザインは、最初からすべての人が利用しやすいようにデザインすることを目指します。

年齢や体格、障害の有無に関わらず、誰もが安心して快適に生活できるような製品や環境を創造することが主な目的です。

一方で、バリアフリーは、社会生活において高齢者や障がい者が直面する「障壁」を取り除くことを目的としています。

この障壁は、物理的なものだけでなく、社会的、制度的、心理的なものも含まれます。

バリアフリーは「障害があることを前提に、その障壁を後から取り除く」というアプローチをとります。

対照的に、ユニバーサルデザインは「最初からすべての人が使いやすいように」計画するため、より包括的なデザイン思考が必要です。

ユニバーサルデザインの歴史

ノーマライゼーションの提唱

1963年、デンマークで「ノーマライゼーション」という概念が提唱されました。

これは、障がい者や高齢者を特別視せず、一般の人たちと同じように暮らせるようにするという考え方です。

ノーマライゼーションは、次第に北欧諸国から世界へと広がりました。

アメリカでの動き

1990年には、アメリカで「障害をもつアメリカ人法(ADA)」が成立しました。

障がい者に対する差別を禁止し、公共の場所や交通機関が障害の有無に関わらず利用できるように法的に定めました。

この法律が成立したことで、ユニバーサルデザインの考え方が広く受け入れられるようになったのです。

日本での進展

日本でも、少子高齢化社会に対応するため、ユニバーサルデザインの概念が注目されています。

1994年に施行された「ハートビル法」や2005年に発表された「ユニバーサルデザイン大綱」、さらには「東京オリンピック・パラリンピック」に向けた「ユニバーサルデザイン2020行動計画」など、多くの制度と取り組みが行われました。

学校でのユニバーサルデザインの例

現在は1クラスに2人は発達障害があると言われている時代です。

2006年国連総会で「障碍者の権利に関する条約」が採択され、インクルーシブ教育が示されて以来、障害のある子どもも、他の子どもと共に学習ができる環境設定や授業内容の工夫が求められてきました。

そういった流れの中で、必要とされる考え方が今回のテーマである”ユニバーサルデザイン”なのです。

それでは、昨今の日本の教育現場では実際、どのようにユニバーサルデザインが導入されているのでしょうか。

教室前面の整理

子どもたちが1日の中で一番長く見ている景色は、教室前面(黒板面)です。

ひと昔前までは、教室の前面には学級目標や多種多様な掲示物があり、黒板には磁石や前日に配布した手紙、落とし物等が掲示してあったり、カラフルにレタリングされた時間割表が貼ってあるのが一般的な教室の風景でした。

しかし、授業中に教師の話しを聞き、板書をノートに写す作業をする児童・生徒にとって黒板面の煩雑さや情報が多すぎることは、集中力の妨げになるのです。

生徒B
生徒B

どこをみていいのかがわからなくなってしまうんです!

その為、教室前面はいたってシンプルに環境整備をするように配慮をされています。

一方、時間割やその日1日の流れがわかる板書等については、その都度確認できるように掲示してあることが良しとされています。

あくまで、シンプルでわかりやすいことが重要とされているのです。

タイマーの利用

学習活動の中で良く見られる光景の1つとして、子ども同士の話し合い活動があります。

ひよっこ
ひよっこ

では、今から5分間〇〇について隣の席の人と意見交換してください

多くの教員が、タイマーを事前の用意をしたり、中にはICT教材を用いて液晶画面にタイマーを表示しています。

つい「時計は読めて当たり前」と思ってしまいますが、実はアナログ時計を読むことが難しい児童・生徒も少なくないのです。

この手の活動は、5分後が時計の長針がいくつを指していることなのかをわからない子どもたちには、見通しが持てない不安な活動となってしまいます。

しかし、タイマーを提示することで、時計を読むことができない子どもにとっても、読める子にとっても残り時間の把握が非常に簡単になるのです。

街中や公共施設のユニバーサルデザインの例

街中や公共施設のユニバーサルデザインの例を以下でいくつかご紹介します。

自動ドア

街中でよく見かける自動ドアは、多くの人にとって便利な存在です。

車椅子ユーザーやベビーカーを押している人、さらには手に荷物を持っている人まで、多くの人がスムーズに移動できます。

自動ドアは、物理的な操作を必要としないため、多くの人がストレスなく利用できる代表的なユニバーサルデザインです。

自動販売機

自動販売機もまた、ユニバーサルデザインの一例です。

低い位置に操作ボタンがあり、取り出し口も高くないため、車椅子ユーザーや小さな子どもも使いやすいです。

最近の自動販売機にはキャッシュレス決済機能も加わり、さらに使いやすくなっています。

ピクトグラム

言葉ではなく、絵で情報を伝えるピクトグラムは、多様な人々にとって非常にわかりやすいです。

視覚的に分かりやすく、言語の障壁もないため、国籍や年齢に関係なく、多くの人が瞬時に情報をキャッチできます。

センサー式蛇口

手を近づけるだけで水が出るセンサー式の蛇口は、手に障害がある人や高齢者、または衛生面で触れたくないと考える人にも便利です。

手を触れずに操作できるため、衛生的な面でも多くの人にとって有用です。

ユニバーサルデザインのまとめ

以上、ユニバーサルデザインについてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。

ひよっこ
ひよっこ

それもユニバーサルデザインだったんだ!ってことばかりでした!

あひる
あひる

意外と、当たり前にやっていることがそうだったりするよね!

ユニバーサルデザインは思ったより、難しいことではないんです。

大切なことは小さなアイディアや工夫で、あらゆる人にとっての生活の充実感は大きく変わるということです。

ぜひ、ユニバーサルデザインの視点を持ち、周りの世界を見つめてみてください。

なにか新しい発見があるかもしれませんよ。

あひる
あひる

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