学校組織において重要な役割を果たす副校長ですが、その職務内容や待遇、さらにはその役割が教育現場に与える影響は、一般にはあまり知られていないかもしれません。
めちゃくちゃ大変そうだってことはわかります!
ね、副校長が一番大変だと思うよ!
本記事では、副校長の具体的な業務、給与体系の変化、そして教育界での重要性について、詳しく解説していきます。
教育の現場で中心的な役割を担う副校長の職務には、どのような特徴があるのでしょうか。
この記事はこんな方におすすめ
・ひよっこのみなさま
・副校長に興味がある
副校長とは?
東京都では2004年度から副校長制度が導入され、従来の教頭とは異なる新しい役割が割り当てられています。
最初は単なる名称変更であったものが、2008年度の学校教育法改正を受けて、副校長の権限が拡大されました。
東京都立学校管理運営規則によれば、副校長は校長を補佐し、校長の命によって校務を取り仕切るとともに、校務の整理にも関わります。
また、所属職員の監督や必要に応じて生徒の教育を担うことも含まれています。
このように、東京都の副校長は、学校教育法上の教頭と副校長の職務を兼ね備えた重要な役割を果たしており、校長の不在時にはその職務を代行するなど、学校運営において中心的な役割を担っています。
副校長の給与や待遇について
副校長の給与は、一般の公立小学校教員と比べて高めに設定されています。
総務省の平成30年度地方公務員給与実態調査によると、公立小学校教員の平均給与は月額35万円(税引き前、諸手当別)であるのに対し、副校長は月額42万円程度となっています。
また、校長の平均給与はさらに高く、約45万円(税引き前、諸手当別)です。
ただし、副校長や校長になれるのは早い人でも40代、多くは50代になるため、教員全体の平均給与と直接比較するのは難しいです。
教員の年収は、月給の12ヶ月分に加えて、約4ヶ月分の賞与が含まれるため、実質的には約16ヵ月分に相当します。
また、昇給の基本は毎年4号の昇格があり、成績が優秀な場合には特別昇給で5号、6号の昇格も可能です。
しかし、成績が良くない場合は昇給が少なく、時には昇給なしとなることもあります。
副校長のメリットとデメリットは?
副校長という職位は、特定のメリットとデメリットを伴います。
ここでは、副校長として働くことの利点と、それに付随する課題について詳しく見ていきましょう。
副校長のメリット
副校長のポジションは、多くのメリットを有しています。
給与面では、担任教師よりも高い給料を得ることができ、責任と対面の割には仕事内容が比較的軽い場合があります。
また、校長の不在時には学校を代表する立場として活動できる権限を持ち、経営面での意思決定に関わることも可能です。
校長に次ぐ立場として、学校運営に大きな影響力を持ち、教育方針や学校の運営に関して意見を反映させるチャンスもあります。
副校長のデメリット
副校長になることで教員が直面する最大のデメリットの一つは、「子どもと接する時間が減る」という点です。
教育現場においては、このことが教員にとって大きな懸念事項となることが多いです。
さらに、業務量や責任の増加も副校長の職を敬遠する一因となっています。管理職としての役割は、教員以外のスタッフや地元自治体、警察、教育委員会との連携に加え、教職員の人事管理や指導、学校を取り巻く問題への対応など、多岐にわたります。
また、副校長の勤務時間は長く、平日の1日当たりの勤務時間は小学校で12時間12分、中学校で12時間06分と、一般の教諭よりも長時間労働が常態化しています。
これは、教育現場の複雑化とともに増え続ける業務量の反映であり、精神的・肉体的な負担が大きいことを示しています。
特に、東京都などでは、校長や副校長のポストを埋めるために退職した経験者の再任用など、副校長確保への対応が急務となっている状況です。
これらのデメリットは、副校長という職位を担うことの重圧と複雑さを物語っています。
副校長と教頭の違いとは?
副校長と教頭の職務には、いくつかの重要な違いがあります。
学校教育法では、教頭はすべての学校に原則として設置されるのに対し、副校長の設置は任意です。
副校長は校長の命により校務を取り仕切り、校長不在時には職務を代行しますが、独自の決裁権限を持っています。
一方、教頭は校務を「整理」する役割を担い、校長の意思決定をサポートする資料作成や教職員間の連絡調整など多岐にわたる職務を行いますが、副校長のような独自の決裁権限は持ちません。
また、教頭は必要に応じて児童の教育を担うこともあり、教師が退職や休職で授業実施に支障が生じた際には、臨時で教壇に立つこともあります。
この点において、教頭は教育面においてより直接的な役割を果たすことが特徴的です。
これらの違いは、校長、副校長、教頭という学校経営の枠組みの中で、それぞれが果たすべき役割と責任の範囲を明確にしています。
副校長のまとめ
以上で、副校長の具体的な業務、給与体系の変化、そして教育界での重要性について、詳しく解説してきました。
なる人ってすごいですね!
ね、かなりの覚悟が必要だと思うね!
副校長の職は、教育現場における重要なポジションであり、校長を補佐するという重要な役割を担っています。
それに伴う業務の多様性と責任の大きさ、そして長時間労働など、多くの挑戦と負担が伴います。
しかし、学校運営における中心的な役割を果たすことで、教育の質の向上に大きく寄与することも事実です。
今回の記事を通じて、副校長という職位の重要性とその実態について、より深く理解することができたのではないでしょうか。
副校長という職務が教育現場において果たす役割は、これからも変わらずに重要なものとして残り続けることでしょう。
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