通知表所見をAIで自動作成する方法|個人情報の注意点と安全なツールを元教員が解説

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あひる

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「通知表の所見をAIで自動作成できないか」「ChatGPTに書かせてみようか」——所見の負担を減らすために、AIの活用を考える先生が増えています。

結論から言うと、AIで所見の下書きを作ることは十分可能です。ただし、成績や子どもの情報をクラウド型のAIサービスに入力することには、個人情報の観点で注意が必要です。安全に使うには、「どんな情報を入れるか」「データがどこに送られるか」を理解しておくことが欠かせません。

この記事では、元中学校教員の視点から、所見をAIで自動作成する方法と、個人情報を守りながら安全に使うポイントを解説します。書き方の型は所見の書き方の記事、時短術は所見の時短術も参考にしてください。

所見をAIやツールで自動作成する3つの方式を示す概念図

所見をAI・ツールで自動作成する3つの方式

所見の自動作成には、大きく3つの方式があります。それぞれ、手軽さと安全性が異なります。

所見自動作成の3方式の比較表

  • ① クラウド型の生成AI(ChatGPTなど):観点や情報を入力すると、文章を生成。自由度は高いが、入力情報が外部のサーバーに送られる。
  • ② 所見作成のWebサービス:所見専用のオンラインツール。手軽だが、入力データの扱いはサービスによる。
  • ③ オフラインの専用ツール:パソコン内だけで動き、データを外に出さない。安全性が高い。

どれも「下書きを作る」点では役立ちます。違いは、扱う情報の安全性。所見は子どもの個人情報を含むため、ここが選び方の最重要ポイントになります。

それぞれの向き不向きを整理すると、こうなります。クラウド型の生成AIは、自由に文章を作れる反面、個人情報を入力すると外部に送信されるため、子どものデータを扱うには注意が必要です。Webサービスは手軽ですが、入力したデータがどう扱われるかはサービスごとに異なるため、利用規約の確認が欠かせません。オフラインの専用ツールは、ネットにつながらずパソコン内だけで動くため、データが外に出る心配がなく、所見のように繊細な情報を扱う用途に最も適しています。「速さ・自由度」と「安全性」のどちらを重視するかで、選ぶべき方式が変わります。

クラウド型AI(ChatGPT等)で所見を作るときの注意点

ChatGPTのようなクラウド型の生成AIは、文章作成の強力な味方です。観点やキーワードを入れれば、自然な所見の文章を作ってくれます。

ただし、成績や子どもの名前・個人的な情報を、そのまま入力するのは避けるべきです。クラウド型のサービスに入力した情報は、外部のサーバーに送信されます。文部科学省の教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインでも、教育データの適切な管理が求められています。子どもの個人情報を外部サービスに入力することは、情報管理の観点から大きなリスクになりかねません。

クラウド型AIを使うなら、個人を特定できる情報は入れず、一般的な観点や状況だけを伝えて、ひな形となる文章を作ってもらうのが安全な使い方です。生成された文章に、先生が手元でその子の情報を加えて仕上げます。

個人情報を出さずにChatGPTで所見を作る手順

具体的には、次のように使うと安全です。

  1. 個人情報を抜いた指示を出す:「小学校高学年の所見を書いて。観点は『行事で責任感を発揮した』。前向きな表現で150字程度」のように、名前や成績は入れず、状況だけを伝えます。
  2. ひな形を複数出してもらう:いくつかパターンを出してもらい、使えそうな表現を選びます。
  3. 手元でその子の情報を加える:生成された文章に、実際のエピソード(どの行事で、何をしたか)を、自分のパソコンで書き加えます。
  4. 前向きに整え、確認する:その子の実態に合っているか、不適切な表現がないかを確認して仕上げます。

ポイントは、「AIには一般論を書かせ、固有の情報は自分で足す」こと。これなら、AIの文章力を借りつつ、個人情報を外部に出さずに済みます。とはいえ、毎回この手間をかけるのは大変です。最初から個人情報を扱わない前提で設計されたツールを使うほうが、手軽で安心という考え方もあります。

安全にAI自動作成を使うためのポイント

所見の自動作成を安全に活用するために、次の点を押さえましょう。

  • 個人情報は入力しない:クラウド型サービスには、名前・成績・家庭の事情などを入れない。出席番号や記号に置き換える。
  • データの送信先を確認する:利用規約やプライバシーポリシーで、入力情報がどう扱われるかを確認する。
  • オフラインで動くツールを選ぶ:データを外部に送らないツールなら、個人情報のリスクを根本から避けられます。
  • 最後は必ず人が確認・仕上げる:AIの出力は下書きです。その子の実態に合っているか、不適切な表現がないかを先生が確認し、固有のエピソードを加えて仕上げます。

「便利だが不安」では本末転倒です。安全性を確認したうえで、賢く活用しましょう。

特に意識したいのが、「自分が便利なだけでなく、子どもと保護者が安心できるか」という視点です。もし、子どもの成績が外部サービスに送られていたと保護者が知ったら、不安に思うでしょう。所見の効率化は大切ですが、それは子どもの情報を守ることと両立させてこそ意味があります。便利さを追うあまり、守るべき一線を越えないこと——これが、AI時代の所見作成でいちばん大切な姿勢です。

個人情報を出さずに自動作成できるツール

「AIの便利さは欲しいけれど、子どもの情報を外に出すのは不安」——そんな先生のために私たちが作ったのが、通知表所見メーカーです。

このツールは、観点(学習面/授業態度/性格・人柄/行事・係・委員会/伸ばしたい点)をタップで選ぶだけで、150〜200字の所見が一瞬で完成します。そして最大の特徴が、AIの課金も設定もいらず、完全にオフラインで動くこと。インターネットに一切つながらないので、成績や子どもの情報が、どこかのサーバーに送られることは一切ありません。すべて先生のパソコンの中だけで完結します。

クラウド型AIのように「個人情報を入れていいか」と悩む必要がありません。ログインもアカウントも不要で、ファイルをダブルクリックするだけ。文末も自動でバラし、「思います」に頼らない前向きな表現で出力します。小学校・中学校どちらにも対応。出てきた所見は下書きとして、その子だけのエピソードを加えて仕上げてください。

AIに任せていい部分・任せてはいけない部分

AIやツールを使うときは、「任せていい部分」と「人がやるべき部分」を切り分けることが大切です。

  • AIに任せていい:文章の型に沿った下書きづくり、文末のバリエーション、前向きな表現への変換。これらは機械が得意です。
  • 人がやるべき:その子の実態に合っているかの確認、固有のエピソードの追加、不適切な表現のチェック、最終的な責任。これらは先生にしかできません。

所見は、子どもへの評価であり、保護者へのメッセージです。AIはその下書きを助けてくれますが、「この子はこういう子だ」と最終的に判断し、言葉に責任を持つのは先生です。AIを「代わりに書くもの」ではなく「下書きを助けるもの」と位置づければ、便利さと質を両立できます。

特に注意したいのが、AIの出力をそのまま使わないこと。AIは一般的な文章は得意ですが、その子を実際に見ているわけではありません。実態と合わない所見になっていないか、その子の本当のよさが書けているかは、日々その子を見ている先生にしか判断できません。AIが出した下書きを土台に、「この子の場合はここが違う」「この場面を足そう」と手を入れる——その仕上げの工程こそ、所見の質を決める一番大切な部分です。

【元教員のリアル】AIを使うときに感じた不安

私自身、所見の負担を減らそうと、生成AIを試したことがあります。文章を作る速さには驚きましたが、同時に強い不安も感じました。「この子の成績や様子を、外部のサービスに入力していいのだろうか」と。

成績や家庭の事情は、子どもにとって非常に繊細な情報です。便利だからといって、それを安易に外部に出すわけにはいきません。だからこそ、私たちは「データを外に出さない」ことを最優先にツールを作りました。AIやツールの便利さは活かしたい。でも、子どもの情報を守ることだけは、絶対に妥協してはいけない——これは、教員として譲れない一線だと思っています。便利さと安全性は、どちらかを諦めるものではなく、両立させるべきものなのです。

よくある質問(FAQ)

Q. 通知表の所見はAIで自動作成できますか?
A. 下書きを作ることは可能です。ただし、クラウド型AIに成績や子どもの情報を入力するのは個人情報の観点で避けるべきです。個人情報を入れずに使うか、データを外に出さないオフラインのツールを使うのが安全です。

Q. ChatGPTに成績を入れて所見を書かせても大丈夫ですか?
A. 推奨しません。入力した情報は外部のサーバーに送られます。子どもの成績や個人情報は入れず、一般的な観点だけを伝えてひな形を作り、手元で情報を加える使い方が安全です。

Q. AIで作った所見はそのまま使えますか?
A. 下書きとして使い、必ず先生が確認・仕上げをします。その子の実態に合っているか、不適切な表現がないかを確認し、固有のエピソードを加えてください。

Q. 個人情報を出さずに自動作成する方法はありますか?
A. オフラインで動く専用ツールなら、データを外部に送らずに所見の下書きを作れます。観点を選ぶだけで出力でき、クラウドAIのような個人情報の不安がありません。

Q. AIを使うのは「手抜き」ですか?
A. いいえ。AIが減らすのは「ゼロから文章化する負担」です。最終的にその子らしさを加えて仕上げるのは先生。空いた時間を子どもと向き合うことに使えるなら、むしろ質の向上につながります。

Q. 学校でAIの利用は認められていますか?
A. 自治体や学校の方針によります。特に個人情報の扱いには厳しい基準があるため、クラウド型AIに子どもの情報を入力することは避けるのが無難です。利用前に学校の情報セキュリティの方針を確認しましょう。データを外に出さないオフラインのツールなら、こうした制約に触れにくいという利点があります。

Q. AIとオフラインツール、どちらがいいですか?
A. 文章の自由度を求めるならクラウド型AI、個人情報の安全性と手軽さを求めるならオフラインの専用ツールが向いています。所見は子どもの個人情報を含むため、安全性を重視するなら、データを外に出さないツールがおすすめです。

まとめ:AIの便利さと、個人情報の安全は両立できる

通知表所見のAI自動作成は、下書きづくりの強力な助けになります。ただし、子どもの個人情報を含むからこそ、安全性への配慮が欠かせません。

  • 3つの方式:クラウド型AI/Webサービス/オフライン専用ツール
  • クラウド型AIの注意:成績や個人情報は入力しない。一般論を書かせ、固有の情報は手元で足す
  • 安全のポイント:個人情報を入れない/送信先を確認/オフラインを選ぶ/最後は人が仕上げる
  • 任せていいのは:型に沿った下書き。人がやるのは:実態の確認とエピソードの追加、最終責任

便利さと安全性は、どちらかを諦めるものではありません。データを外に出さない設計を選べば、両方を手に入れられます。所見の書き方は所見の書き方、時短の全体像は所見の時短術も参考にしてください。

参考文献

  1. 文部科学省「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1397369.htm
  2. 文部科学省「学習評価に関するQ&A」 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/qa/1299415.htm

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